英語できない人が外資系企業に転職する前に覚えておきたい英語表現5つ | mikolog

英語できない人が外資系企業に転職する前に覚えておきたい英語表現5つ

英語・転職・外資系

外資系企業で働くと、お給料が上がったり、英語を使った実務経験が積めたりして、業務の幅が広がりますよね!

「外資系に転職してみたい」とは思うものの、いざ挑戦してみるとなると、色々と不安は付き物。組織に馴染めるのかな?とか、自分の英語力は大丈夫かな?と思う方もいるのではないでしょうか。

特に、英語のネイティブ・スピーカーじゃない我々にしてみれば、英語を使って仕事をするとなると、未経験の部分が多くて不安要素の一つ。外資系に転職する前に、英語面の不安は少しでも解消しておきたいし、日本人が間違えやすい英語表現があるなら、まとめて先に知っておきたいですよね。

今回は、外資系企業でさんざん外人に揉まれてきた筆者が、過去の失敗経験を元に、日本人が間違えやすい英語表現についてまとめてみました。これは、筆者が外資系企業に入る前に知っておきたかったことばかり。

これを読めば、「I’m sorry の伝えるメッセージ、High-level の意味、Maybeの表す可能性、Goodの実際の評価、Perfect=完璧という意味ではない場合」について分かっちゃいます。早速読んで、少しでも不安を解消しましょう!

I’m sorry の伝えるメッセージ

日本語で「すみません」と言う場合、礼儀やクッション言葉として使いますよね。会社や職場で誰かに話しかける時に使ったり、あるいは正式な謝罪をするとちょっと大げさだけど、カジュアルに謝りたい場合にも使う、便利な言葉。

でも日本語の「すみません」を、そのまま英語の「I’m sorry」と置き換えてしまうと、英語圏の人には別のメッセージを伝えてしまう場合があります。

まずは、英語圏の人が「I’m sorry」を使う場面は、どんな時なのでしょうか?例えば次のように挙げることができます。

  • 誰かの訃報を聞いた時
  • 友人が恋人と別れてしまった時
  • 自分の過失を認める時 など

上記のように、誰かの訃報を聞いてお悔やみの気持ちを伝える時や、友人が恋人と別れてしまったとして、「残念だね」という気持ちを伝える時などに使用されます。また、自分が言い間違えた時に誤りを認めたり、メールでタイプミスした時に訂正するなど、過失を認める時にも使われます。

他にもカジュアルな場面で、ちょっと冗談ぽく「お気の毒さま」という意味で、「I’m sorry」が使われるのも聞いたことがあります。

このような場面で使う言葉なので、日本語の「すみません」とは若干ニュアンスが異なります。日本人は礼儀正しいので、礼節の表現で「すみません」と言うことがありますよね。必ずしも謝っているわけじゃなくても、「すみません」とワンクッションを置いたりします。

そういった「すみません」を、英語で「I’m sorry」と言ってしまうと、場合によっては「自分の過失を認めている」とも誤解されかねません。仕事で過失を認める場合、どういう影響があるのか、そしてそれは具体的にどういう状況で起きてしまうのか。詳しく見て、不安を解消しておきましょう。

I’m sorryの誤解されやすい使用例①

例えば、筆者が以前空港で働いていた時のこと。あるスタッフが英語で接客していて、英語圏のお客様からクレームを受けそうな時、「怒らせないように丁寧に接客しなきゃ」と思って話しているうちに、「I’m sorry」と言ってしまったそうです。

それを聞いたお客様は、すでにご立腹されていたこともあり、「彼女は I’m sorry と言ったから、会社の過失を認めた」と主張され、補償を求められたのです。

実際は、会社の過失とは言えないケースだったので、責任者から丁寧に説明し理解を得られましたが、スタッフの不用意な「I’m sorry」が原因で、お客様に誤解を与えてしまったことがありました。

I’m sorryの誤解されやすい使用例②

次の例です。筆者が外資系企業にいた時、取引先の日系企業の人たちと仕事をしている時に、「I’m sorry」の使い方で誤解が生まれてしまったことがあります。

その日系企業の仕事にミスがあったので、本社の英語圏のスタッフが詳しい状況を確認するため、メールで質問を投げかけました。日系企業のチームは、あまり英語に慣れていないようでした。というのは、英語で状況を説明しながらも、1つの返信メールで「I’m sorry」を何度も何度も使用したのです。

全体を通して読むと、その英語メール内に「I’m sorry」がたくさん散りばめられていることで、感情的に謝罪している点が強調されてしまいました。その結果、書き手は自信が無くてボロボロな人に見えてしまったのです。

それを読んだ本社の担当者は、筆者の携帯に「彼は大丈夫なの?」とテキストメッセージを送ってきました。

筆者もちょっと心配になったので、すぐにその担当者と日本語で話しましたが、英文メールが与える印象ほど打ちひしがれてはおらず、むしろあっけらかんとしていました。

状況がよく分からなくなったので、もう一度そのメールを開き、今度は心の中で、「I’m sorry」を日本語の「すみません」に置き換えて読み直してみました。すると何となく意味が通るようになったのです。

恐らく日本人担当者の意図としては、申し訳ない気持ちが半分、「クッション言葉」とか「礼儀」が半分だったのかな、と思います。

その日系企業にとってみれば、取引先である外資系企業から英語でクレームをされると何らかの対応せざるを得ません。その結果、「今後のミス防止策を考えて英語でレポートする」など、自分たちの仕事が増えてしまうことに。

それを防ぐために「I’m sorry」と先に連呼することで、クレームを防御しようとした可能性もあります。

なお筆者が「I’m sorry」を連発するメールを受け取ったのは、この件だけではありません。日本人の英語のレポートには、わりとよく見られました。逆に、英語圏の人がビジネスの場で「I’m sorry」を使うことは珍しく、ほとんど記憶にありません。

「I’m sorry」を連発することのリスクは、この言葉が礼儀正しさを伝えておらず、むしろ感情的で打ちひしがれている印象を持たれてしまうことです。これは何とかせねばなりません。一体どうすればよいのでしょうか?

対策①I’m sorryを連発しない

まずは、「むやみにI’m sorryを連発しない」という点が重要です。

例えば筆者が、日本人が「I’m sorry」と言っているのを耳にした状況は、次のような場面でした。

  • 外国人の傍を通過する時
  • 英語で話していて、言い間違えた時
  • 遠くにある物を取ってもらった時 など

上記のような場合、筆者であれば、例えば次のようにコミュニケーションするかなと思います。

  • 外国人の傍を通過する時 → “Excuse me”
  • 英語で話していて、言い間違えた時 → “Correction”
  • 遠くにある物を取ってもらった時 → “Thank you”

時と場合によりますが、上記のように、「I’m sorry」以外で問題なく表現できる場合も散見されました。参考にしていただけると嬉しいです。

対策②どうしても言う必要がある時は伝え方を工夫する

もちろん言葉の使用方法は時と場合によるので、「言葉の正しい使い方」は辞書をみていただければと思います。あえて筆者がおすすめの使い方を書くとするならば、やたらと「I’m sorry」を連発するよりも、「何に対して謝っているのか」を明確にするのがポイントではないでしょうか。

「I’m sorry for my typo(タイプミスがあってごめんなさい)」のように、「I’m sorry」だけで終わらずに、その後に「for ~」と続けるのは便利な言い方です。実際に英語圏の人たちが、どうしても謝る必要がある時は、後ろに理由や対象を追加しているのを目にします。

日本語だと、謝っている理由を明確にしなくても、「すみません」だけで何となく意味が通ってしまいますが、英語ではその後に理由を続けた方が意味が通りやすいんですね。というか、「for ~」が無いと、英語としては意味が通りにくい文章も目にしました。

謝っている理由を説明した上で、やたらと連発しない。現時点での筆者のレコメンデーションはこの2点です。読者の皆さまが、ビジネスの場面で「I’m sorry」を使う時には、ぜひご注意ください!

High-level の意味

次に、日系企業では使わないが、外資系企業でよく使う言葉の一つに、「High-level(ハイレベル)」があります。

筆者が外資系企業に入ってしばらくした頃、外人の上司が「High-level discussion」という言葉をよく使うことに気づきました。筆者は何となく「上層部の偉い人たちが議論するのかな?」と思っていました。笑

上司は、一年中「High-level discussion」を多用する人だったので、他の日本人の同僚も不思議に思ったようでした。一度、外資系企業に20年以上いる同僚から、こう聞かれたことがあります。

  • 同僚「彼はいつもハイレベルって言うけど、具体的に誰なのか知ってる?彼より上のポジションってあんまりいないよね?」
  • 筆者「確かに。誰と相談するんだろう」

今考えるとお恥ずかしい話ですが、実は、「High-level=偉い人」ではなく、「大まかな」とか「だいたいの」という意味だったのです。筆者だけでなく、その同僚もはっきりと意味を知らなかったのです。笑

あとで「High-levelは大まかなと言う意味らしい」と小耳にはさんで、めちゃくちゃ驚いたので、念のため帰国子女の友人に確認を取ってみました。彼女は「そうそう、日本人はよく勘違いするんだよね」と笑いながら、「High-level =大まかなって意味だよ」と教えてくれました。

外資系では結構よく出てくる言葉で、なおかつ日本人が誤解しやすいワードなので、読者の皆さまはぜひ覚えておいてくださいね!

Maybeの可能性って何%?

次は、可能性の高さを表す副詞の話です。これも英語で仕事をする上で、結構ポイントになってきます。

ある空港で、日本人のスタッフが英語圏のお客様から、飛行機の運航状況について質問されました。スタッフは運航状況が100%断言できるものではないと考え、確信が持てなかったため、「メイビー(Maybe)」と回答しました。

スタッフはお客様の質問に真剣に答えたつもりだったものの、そのお客様はびっくりして、「Maybe!?」と声を荒げてしまいました。

私たちが日本語で「多分」という時、「確信は無いが、おそらく」という意味で使っていますよね。でもその起こりうる確率がどれくらいか?ということは、あまり考えないんじゃないでしょうか。

一方、英語で「多分」と言う場合、可能性の高さによって使う単語が変わってくることがあります。

  • Definitely (100%)
  • Probably (80%)
  • Maybe (50%)
  • Perhaps (30%)
  • Possibly (10%)
  • Never (0%)

およそ上記のような可能性の高さで、使い分けられています。(※個人差あり)

冒頭の、空港での例に戻ると、スタッフが言った「Maybe」には50%の確率しかないことが分かります。自分の旅行で50%の確率の事象があったとすると、かなり不確かで不安になっちゃいますよね。

また、「Maybe」を単独で回答として使う場合には「明確な回答を避けている」と思われる可能性が出てきます。仕事中ならなおさら、単語ではなくて文章で返答するようにしたいですね。

このように英語を使って仕事をする場合、この使い分けは非常に大切な部分。知っているか知らないかの問題だと思いますので、ぜひこのラインナップを頭に入れ、「多分」の確率を考えながら話してみてください。より正確で、伝わる表現になると思いますよ!

「Good」はそんなに褒めてない?

次も、英語での程度を表す表現についてです。

一般的に教科書などでは、「Good=良い」と訳されますが、実際に外資系企業で使われる「Good」のニュアンスは、そんなに褒めてなかったりすることがあります。誉め言葉を順番に並べてみると、だいたいこんな感じ。

  • OK(あまりよくない)
  • Good(普通)
  • Great(まあ良いんじゃない?)
  • Excellent(良い)

上記のように、「OK」と言う場合、話し手はあまりハッピーじゃなく、イマイチな可能性が高いです。つまり「Good」をはじめとした誉め言葉は、英語では実際よりも盛って表現される傾向にあるのです。受け手としては、話者の実際の評価は、若干割り引いて考えた方が身のためですね。

反対に自分が褒める時は、本当に良いと思った場合は「Excellent」と言うなど、英語では一段階上げて褒める必要が出てきます。

筆者は、以前アメリカ人の上司に企画を提案したことがありました。その提案に対する、上司の最初の言葉は「Good」でした。でもその「Good」のコメントの後でがっつりとフィードバックが入り、全体の7割ぐらい修正したのでした…。(もはや原形をとどめてない。)

ということで、実際の会話で使われる「Good」は、必ずしも「良い」と褒めてるわけじゃないのです。これはもしかしたら、相手に対する気づかいで「少し盛って」表現しているのかもしれないですね。

「Perfect」=激おこ!な場合とは

最後にもう一つ、言葉通りの意味で受け止めてはならない状況についてご紹介します。

英語圏の人が「Amazing(すごい)」、「Perfect(完璧)」、「Impressive(素晴らしい)」と言う場合、言葉通りに感銘を受けている場合もあれば、真逆の意味で使われている場合もあります。これは、表情や前後の状況などでだいたい判断できます。

筆者は以前空港で働いていたのですが、よく飛行機の遅延や欠航がありました。例えば「この飛行機は4時間遅延します」と西洋人のお客様に言った時、「Perfect!」と言われたりします。

「Perfect」は、辞書を引くと「非の打ち所がなく完璧である」という意味ですが、この場合は、だいたい「最悪」ぐらいの意味合いじゃないでしょうか。

飛行機の遅延をお客様に告げると、他にも「Amazing」、「Beautiful」、「Wonderful」、「Impressive」など、様々なお言葉をいただくことがあります。どれもほぼ同じ意味と理解していました。(T-T)

多くの場合、相手に英語の皮肉が通じないと分かると、ちゃんと分かりやすく言い換えてくれたりします。が、仮にこれがオフィスで、相手が上司だった場合、「こいつは嫌みすら通じないのか」と思われちゃうことは必至。

ということで、英語で仕事をする場合は、言葉だけじゃなく、その時の状況や相手の表情で、意図を読み取りましょう!

まとめ

以上、外資系企業で英語を使って仕事をするときに知っておきたい表現として、「I’m sorry の伝えるメッセージ、High-level の意味、Maybeの表す可能性、Goodの実際の評価、Perfect=完璧という意味ではない場合」について、実体験を元に書かせていただきました。

特に「I’m sorry」問題は、結構深刻だと思っています。知らずに連呼すると、日本人が英語で仕事をする場合に、損してしまうことにもなりかねません。英語圏の人がどういう状況でどういう言葉を使っているかも観察しながら、英語を使っていきたいですよね。

この記事を読んでくださった読者の方が、外資系への転職にあたり、少しでも英語の不安を解消していただけたら嬉しいです。

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