個人旅行に行くときにしっかり準備したいアイテムの一つ、それは「バックパック(リュック)」。
自分の全荷物と全財産を入れて運び、さらには現地での日々の苦楽を共にするとなると、結構重要な相棒です。
でも、巷にはたくさんのバックパック情報がありすぎて、「どれを選べばいいのか分からない!」とか、「そもそもスーツケースとバックパック、どちらを持っていけばいいの?」と思う方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、この3点について書いています。
- バックパックのメリット・デメリット
- リュックの選び方のポイント
- おすすめのリュック
この記事を書いている人は、バックパッカー歴10年以上、中南米と東南アジアの遺跡をこよなく愛する筆者(女性)。これまでに購入したリュックは、トータル4個ぐらいです。
さっそく読んでみましょう!
バックパック(リュック)で行くことのメリット・デメリット
個人旅行に行くときにまず浮かぶのが、
- バックパックで行くべきか?
- あるいはスーツケースやピギーバックで行くべきか?
という問題。案外これが、重要なんですよね!
まずはこの点について、メリット・デメリットを比較しながら考えてみます。
メリット①道が舗装されていなくてもOK
バックパックの最大のメリットは、何といっても道を選ばないところ。アスファルトの上はもちろん、次のような足場の悪い道を移動する場合にも、快適です。
- コンクリートで舗装されていない道
- 草の上
- 泥の上 など
上記のようにコンクリート以外の道、例えば草の上や土の上、ぬかるんだ泥道を歩くときに便利。
仮にスーツケースだと、「コンクリートで舗装された道の上をゴロゴロ転がすこと」が前提になってきます。
もし目的地が、ちゃんと道が整備されている先進国の都会なら、スーツケースでOKかもしれませんが、海外では道路が舗装されていない道もまだあったりします。
そんなエリアに行く時は、やはりバックパックがおすすめ。
そして次のような方には、スーツケースはあまりおすすめしません。
- 飛行機より陸路メインで移動する方
- 現地で車やタクシー以外の乗り物(バイク、トゥクトゥク系)を利用する方
このように陸路での移動が多い方や、トゥクトゥクなどの乗り物で移動する予定がある方は、バックパックが便利です。
メリット②身軽、両手が使える
そしてバックパックは「身軽さ」が売り。背中に背負ってるので、両手が使えることはもちろん、走ることもできちゃいます。
そのほか、こんなことも可能です。
- 移動中、カメラで写真を撮りながら歩く
- 水分補給しながら歩く
- おやつを食べながら歩く
両手が使えるので、上記のように、カメラやペットボトルを持って歩けるのがメリットですね。
また、スーツケースやピギーバックを持っていく場合、日中はホテルで大きな荷物を預かってもらう必要が出てきます。
同じ滞在先に何日もいるような旅程なら、スーツケースで問題ないかもしれませんが、例えば次のような旅行スタイルの方には、バックパックが使いやすいです。
- 宿泊先はそんなにガッチリ決めていない
- 移動が多い
- 宿が毎日変わる
このように、宿泊先をガッチリ決めていなかったり、陸路での移動が毎日のペースで発生する場合は、バックパックがおすすめ。
メリット③飛行機の機内に持ち込める
忘れてはならないのが、飛行機の機内に持ち込める点です。
なぜなら、いったん荷物を貨物室に預けたら最後、いつ手元に届くかは、正直言って分からない部分が出てくるからです。
「えっ、荷物と人間は同じ飛行機に乗るのが常識じゃないの?」と思った方、荷物は同じ便に乗っているとは限らない?空港スタッフが教える、未着の理由と対策の記事で、くわしく解説してますので、こちらも読んでいただけると嬉しいです!
筆者は飛行機の会社に長年いたのですが、自分が旅行する時、FSC(フルサービスの会社)や、LCC(格安航空会社)を問わず、バックパックはだいたいいつも機内に持ち込んでいました。
でもスタッフとして運航に携わっていると、バックパッカーの中には、最初から機内持ち込みをあきらめているお客様も結構いるのです。
「ギリギリ持ち込めそうなのに、もったいない」と思ったことも何回かありました。お客様に「このサイズなら機内持ち込みできるのでは?」と提案して持ち込んでもらったこともあるぐらい。
もちろん航空会社の規定や基準が存在しますが、大きさや重さによっては、バックパックも機内持ち込みできることがあります。
バックパックは大事な相棒、できれば行動を共にしたいですよね。飛行機に乗る前には、ぜひ確認してみてください。
デメリット①重い
バックパックのデメリットも見てみます。まずは、重量がどうしても重くなってしまう点。
筆者の場合、持っていく荷物を全部詰めて背負ってみると、うっかり15KGぐらいになることもよくあります。
たとえ重くても、背負って歩く時間が短いならまだ良いのですが、例えばスペイン巡礼の道などで、一日中背負って毎日歩くなら、重量は結構シビアに考えたい部分。
ということで、個人の体力やスケジュールによっては、こういった対策も必要になってきます。
- 自分で持ち運べる重さに調整する
- 実際に背負ってみて重すぎたら、思い切って荷物を減らす
実際に背負ってみて「重い」と思ったら、無理せず、自分で持ち運べる重量にしたいですね。
デメリット②醸し出される「ツーリスト感」
個人的に気になるのは、バックパックを持っているとどうしても出てしまう、「私はいま全ての荷物を持ち歩いている」という雰囲気。
治安のよい地域ならまだ良いけど、仮に、何か良からぬことを考えている人に遭遇したとします。そんなとき、次のどちらの人が、よりターゲットになりやすいと思いますか?
- ほとんど手ぶらで歩いている人
- 大量の荷物を持ち歩いている人
①手ぶらで歩いている人と、②大量に荷物を持ち運んでいる人なら、どうしても隙が出てしまうのは、後者の「②大量の荷物を持ち運んでいる人」ですよね。
更にバックパックを背負っていると、一瞬で「土地勘のないツーリスト」だと相手に伝えてしまうことにもなりかねません。海外でトラブルに遭うのは、できれば避けたいところ。
旅先で会ったバックパッカーでも意外と知らない人がいたのですが、個人旅行中は、次のような保安対策はしておきたい。
- 大量の現金を持ち歩かない
- 貴重品は複数の個所に分散させる
- そのうえで隠し持つ
上記のように、貴重品や現金は少額を分散させる、隠し持つ、などの保安対策が考えられます。もちろん、現地の雰囲気を見ながらで大丈夫ですが、ぜひ覚えておきましょう。
ちなみに筆者は上記に加えて、日が落ちたらなるべく出歩かないようにしたり、雰囲気がヤバそうだと思ったら、宿の人に「治安の悪い地域はあるか」と地図を見せて聞くなど、情報収集もしています。
よく単独でウロウロしてますが、上記のようなポイントを気を付けているので、今のところ被害にあったことはないですよ。
選び方のポイント4つ
実際にバックパックを選ぶポイントについて、「容量、軽さ、身体へのフィット感、機能性」の、4つの点から見てみます。
ポイント①目的にあった容量・大きさ
まずは容量から。どれぐらいの大きさのものが扱いやすいでしょうか。
自分を含め、他のバックパッカーの話も総合すると、だいたい「40L前後」を選んでいる人が多い印象です。
もちろん個人差あり、男性や体力に自信のある方は、60L前後のリュックを使っている方も。
上の画像は、筆者の友人Aのバックパック(55-65L)。荷物をフルに詰めると、おそらく20KGぐらいにはなるんじゃないでしょうか。
筆者は以前、旅行中に荷物が増えたため、バンコクの露店で65Lぐらいのバックパックを購入したことがあります。値段は確か1000円ぐらい、激安ですね。
「このサイズなら何でも入る!」と思い、さっそく荷物を詰めてみました。
容量が65Lあるので、収納には困らないものの、実際に背負って移動してみると、自分には大きすぎて扱いづらいことが判明。
そして使いづらいので、結局1-2回使用しただけで友人にあげちゃいました。ということで、筆者のおすすめ容量は、40L前後です。
それより大きいと扱いづらく、小さいと荷物が入らない!というのが筆者の実感。
ポイント②軽くて丈夫
次に、バックパックが軽くて丈夫であることを確認したい。できればお店で実際に背負ってみて、軽さと縫製をチェックすることをおすすめします。
考えてみると旅行中って、どんどん荷物が増えていきますよね。
- 衣類
- ペットボトル飲料
- 食料品
- おみやげ、など
上記のように、衣類、食料品、おみやげなどの荷物が増えても背負えるように、バックパック自体が軽い製品を選びましょう。
また、ある程度の重量に耐えられるだけの丈夫さも必要。ヘロヘロの素材だと、バックパックが裂けてしまうことがあるのです。
重要な個所が二重、三重になっているか、そして丈夫な素材が使われているか、などもチェックしましょう。
ポイント③身体へのフィット感・安定感
そして、「身体へのフィット感・安定感」という意味で、次の点も重要です。
- 自分の体形と合っているか
- 実際に背負ってみて身体にフィットするか
前述の「軽くて丈夫」に続き、この点も店頭で必ずチェックしたい。
背負ってみた感じに加えて、ヒップハーネス(両腰の辺りで固定するバンド)を閉めた時にガチっと安定するかどうか、これは結構ポイントです。
なぜかというと、フィット感が、体感的な重量にも直接影響するから。
特に、旅先で一日中バックパックを背負って歩く場合に重要で、サイズが合っていないと「すごく重い」と感じ、変な疲労につながることもあるのです。
身体にフィットするものを選んで、楽しい旅をしたいですよね。
ポイント④機能性・収納力がある
最後に忘れてはならないのが、機能性と収納力。
実はバックパックって、入り口が一か所のものも多いんですよね。何か1つ探すにも、毎回リュックの中を全部捜索しなきゃならなかったりします。
探し物が入り口近くにあれば良いのですが、もし底の方に入っていた場合、全部ひっくり返して探すこともよくありました。
そんなとき、ポケットが多いバックパックなら、よく使う物品を外側に収納しておくことが可能。そう、毎回全部の荷物をひっくり返さなくても済んじゃうのです。
ちなみに筆者が以前買った、例の激安バックパック(65L)は、メインの入り口以外の収納部分がほとんどありませんでした(笑)
つまり、何か物を出したい時には、65L分の内容物を毎回かき分けて探すことになります。こうなると、サイズが大きいと逆に不便なことも。
皆さんは是非、ポケットが多くて機能的なバックパックをゲットしてくださいね。
筆者的おすすめリュック
最後に、個人的に気に入っているおすすめリュックをご紹介します。
今まで何個かバックパックを使ってみて、一番使い勝手が良いのが、画像の「ノースフェイスのテルス42」(女性用)。
このバックパックは背負ってみると、とても軽くて快適。シルバーグレーの色も肌なじみがよく、横から見たシルエットもスリムです。
さらに旅先で使ってもっと好きになったのが、「実用的な機能がたくさん」あったこと。海外だけでなく、山登りなど毎回色んな所に持って行っているので、ちょっと汚れてきてますが、まだまだ行きます(笑)
ノースフェイス(テルス42)お勧めポイント
ノースフェイス(テルス42)の、詳しいお勧めポイントは次の通りです。
- 背負い心地が良い
- 靴を入れる仕切りがある
- 入り口が2か所ある
- ヒップハーネスがしっかり止まって痛くない
- 収納が充実している(雨カバー入れ、ドリンク入れ、小物入れなど)
- 荷物が増えて蓋が閉まらなくなっても、上に積載できる
- 衣類や乾いていない洗濯物を、外側に取り付けて歩ける
特にラストの太字2項目は、購入前には自分では予想してなかった使い方でした。旅先で色々と工夫しながら使ってみると、色々バリエーションが効く構造になっていたのです。
ノースフェイスは神。。
ということで、1-2週間の旅に使用する限り、デメリットは特に見当たりません。値段は2万円ちょっとだったと思います。
バックパッカーの方や、山登りに行かれる方におすすめ。
まとめ
リュックの選び方のポイントを、下記にもう一度まとめます。
- 軽くて丈夫
- 身体にフィットする
- 機能的で収納力がある
特に身体にフィットするかを見るには、実際にバックパックを手に取って、背負ってみるのが一番です。
じっくり選んで、「これだ」というものをゲットしてくださいね!
コメント