ブエノスアイレスに滞在していると、大都市のスピード感は楽しいものの、だんだん喧噪に疲れてくることもありますよね!ちょっと治安の良い所でゆっくり滞在したい、でも山に登ったりするのはちょっと面倒という時、日帰りでも行けるお勧めの穴場があります。
ブエノスアイレスからフェリーで約1時間、隣国ウルグアイに行けちゃうんです。港町のコロニア・デル・サクラメントは、のんびりした雰囲気の漂う小さな町です。その歴史的で美しい町並みは、ユネスコの世界遺産にも登録されています。都会の喧噪に少し疲れたら、隣国のウルグアイへ小旅行はいかがでしょうか?
筆者は日帰りでブエノスアイレスからコロニアに行ってきました。今回は、「コロニア基礎知識、ブエノスアイレスからの行き方、コロニアの散策レポート」などをご紹介していきます。ピンポイントでウルグアイに行く機会はあまり無いかもしれませんが、とても素敵な町並みが残っていますので、是非立ち寄っていただければ嬉しいです。これで大都会から少し離れて、ほっと一息つけますね!
コロニア・デル・サクラメント基礎知識
まずコロニアの歴史的背景について、ポイントだけご紹介します。
ポルトガル文化とスペイン文化の融合
正式な町の名前は「Colonia del Sacramento(コロニア・デル・サクラメント)」ですが、愛称で「コロニア」と呼ばれていることが多く、スペイン語ではほとんど「コローニャ」と聞こえます。
旧市街地が建設されたのは1680年、ポルトガル人のドン・マヌエル・ロボがリオ・デジャネイロの統治後に建設したとされています。
その後スペイン領となったコロニアは、ポルトガルとスペインの文化と建築様式が融合した、独自の町並みに発展しました。1995年12月に世界遺産に登録されました。
地図で見ると
下図の赤で囲んだ部分を見ていただくと、ラ・プラタ川を挟んで、ブエノスアイレスから見て北東の対岸がコロニアです。ラ・プラタ川の北側がウルグアイ、南側がアルゼンチンです。

こちらの画像は、タイルで作られたラ・プラタ川周辺の地図で、町中に設置してありました。数えてみると、8 x 11枚タイルを使っています!色使いもきれいですね。このタイルがコロニア名物のようで、家やレストランの看板も美しいタイルで装飾されているのが散見されます。
ブエノスアイレスからコロニアへの行き方
ブエノスアイレスからは船が便利です。 運航会社はBuquebus(ブケブス)とColonia Express(コロニア・エクスプレス)があります。
ブケブスの高速フェリーで約1時間、普通フェリーで約3時間の距離です。筆者はスケジュール上、普通フェリーで移動することになりました。

こちらの船「エラディア・イサベル号」で、ブエノスアイレスからコロニアまで乗せていただきました。港も船内も想像以上に素敵でした!

客室内は、画像のように中央天井部分がガラス張りで、太陽光が入る構造になっています。更によく見ると、観葉植物のようなグリーンも設置されています。飛行機と違って船は客室内でこういう工夫ができる所が良いですね。

こちらはコロニア港の出発エリアです。手前には自動チェックイン機が完備され、その奥は出国手続き(パスポート・コントロール)という、分かりやすい構造になっています。ちゃんと出入国審査もあり、パスポートにウルグアイとアルゼンチンのスタンプを押してもらえます。
のんびり町を散策してみる

船を降りたら、まずは観光案内所で詳しい地図をもらって出発します。結構広い観光案内所で、人もそんなに混雑していませんでした。
コロニアに到着した瞬間に、のんびりした雰囲気に全身が包まれます。大都会ブエノスアイレスで感じていた緊張感が、一気にゼロに!
ブエノスアイレスでは物騒な話も日常的に聞いていたので、原則、貴重品は「持たない、見せない、分散する」という生活でしたが、ここコロニアでは、首からカメラを下げて写真を撮りながらブラブラ歩いても問題なさそうな雰囲気です。

画像のような建物が残る旧市街をブラブラ散策します。ここは民家でしょうか、古いレンガ造りの門が残っています。奥には庭が広がり、辺りに人影はありません。

通りを歩いていると、レストランの建物の窓辺に何かが動いています!猫です。壁の色と非常にマッチしています。保護色。お店の看板も、よく見るとタイルで出来ているようです。

猫をクローズアップします。あまり人通りもなく、静かな通りです。日なたで気持ちよさそうです。この表情、「あーええ天気やな」とでも言っているようです。いつもここで日光浴しているのでしょうか。
猫を通り過ぎて、灯台の近くまで来ました。旧市街にある灯台は1857年に完成したもので、高さは34m。上まで登ると、ラ・プラタ川やコロニアの旧市街が見渡せます。灯台の付近には欧米からの観光客が集まり、お土産屋さんなどもありました。

灯台は中に入って上まで登れるということで、行ってみました。入場料100円ぐらいでした。中の螺旋階段は118段あるそうです。

画像は灯台の上からの眺めです。ミルクティー色のラ・プラタ川の向こうは、アルゼンチン側だと思われます。さすがに陸は全く見えませんでしたが、見晴らし良いですね!

灯台の近くの通りを歩きます。画像のように、町並みだけじゃなく車も何だかレトロで、タイムスリップしたような雰囲気です。町なかは整備が行き届いており、景観が保たれています。物乞いなどは一人も見ませんでした。治安の良さがうかがえます。

画像は、旧市街の東側にある城門です。以前はこのエリアを城壁が囲んでいたようですが、今はその一部が残されています。

画像はItuzaingo(イトゥサインゴ)通りの辺りだったと思います。筆者が訪れたのが秋口の4月だったこともあり、まだ葉っぱが残っていて緑の中を歩くことができました。
ちょっとしたランチが一人分2000円ぐらいしたので、物価は結構高いと思いました。コロニア>ブエノスアイレス>東京、というイメージでしょうか。なお、コロニアではアルゼンチンペソが使用できました。それだけアルゼンチンからの観光客が多いのでしょうか。筆者はアルゼンチンから日帰り旅行だったので、ウルグアイペソに両替しませんでした。

この辺りの民家は、画像のように壁やドアの色がパステルカラーで可愛いです。筆者以外にはカメラを片手に散策する観光客がちらほらいる程度でした。すれ違う人もほとんどありませんが、治安の悪い都市にあるような危険は全く感じませんでした。

上記画像のお家も、絶妙な配色のペイントです!そういえばメキシコのグアナファトもこういうカラフルな町でした。グアナファトに比べるとコロニアの方が、物価が高くて高級な雰囲気です。

こちらのタイル画像は、町中で見つけたお店の看板です。4枚のタイルで作られていました。コロニア名物のタイルがここにも。文字もちょっとした色使いも上手ですね!

そしてコロニアと言えば「夕焼け」が有名です。筆者は日帰りのスケジュールだったため、画像のようなちょっと日が傾き始めた時間までしか町中にいられませんでしたが、時間に余裕のある方は何日か滞在してみても良いかもしれません。物価は高いですが、時間があれば筆者も泊まりたかったです!笑
是非夕焼けのコロニアを目撃していただければと思います。
まとめ
以上、「コロニア・デル・サクラメントの基礎知識、ブエノスアイレスからの行き方、コロニアの散策レポート」についてご紹介しました。小さい町で治安も良く、世界遺産の町並みも美しいですし、観光客もそんなにいなかったので、のんびり散策されたい方には穴場だと思います!

画像はコロニアのお土産屋さんの様子です。ウルグアイといえばサッカーの競合国で知られます。お土産屋さんにはサッカーのユニフォームなどもありました!

筆者はお土産に、ウルグアイの国旗シールをまとめていくつか買っていきました。大きさは10㎝四方ぐらいで、1枚100円前後だったと思います。無地のクリアファイルに貼れば、仕事中もニヤニヤできます。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。読者の方の旅のプランニングにご参考いただければ嬉しいです。
それではまた!
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