キューバの古都トリニダーを訪れたら、何日か滞在して、世界遺産の町並みを歩いてみたいですよね!
「ホテルもいいけど、民宿のカサ・パルティクラルって実際どんな感じ?」とか、「おすすめのカサはどこがあるの?」って思う人もいるのではないでしょうか。
筆者がキューバに行った時、有名な日本のガイドブック(○○の迷い方、みたいな)のキューバ版には、カサの情報が全く載ってませんでした。理由はよく分かりませんが、日本語ガイドブックでは、キューバのカサ情報が取れなかったのです。
そこで今後キューバに旅行される方向けに、この時の経験をもとに、「トリニダーのカサ(宿)のレビュー3軒と、現地のトラブル体験談」を書いています。
この記事を書いている人は、何年か前にキューバに旅行して、トリニダーにも滞在した人。スペイン語話者なので、現地の人とも意思疎通できます。
これを読めば、トリニダーのおすすめのカサ情報や、現地の事情も分かっちゃいます。
早速読んでみましょう!
カサ・パルティクラルとは
カサ・パルティクラルというのは、いわゆる「キューバの民宿(ゲストハウス)」のようなお部屋です。
スペイン語圏でいうところの”Hostal”(オスタル)のようなイメージで、ベッドと朝食サービスがついていることが多い。
そんな民宿「カサ」は、キューバの街中では至る所で見つけられます。トリニダーには、何とカサが500軒もあるのだとか。激戦区ですね。
街中でのカサの見つけ方は、とてもカンタン。下の画像、赤い丸で囲った部分をみて下さい。
このような、青い「いかりのマーク」が公式カサ・パルティクラルの目印です。玄関のドアの前にこのマークが掲載されていたり、画像のように看板になっている場合も。
逆に、このマークがないカサは公式な宿泊施設ではないので、一般的には避けた方がよいと言われています。
カサが人気な理由とは
なぜ、こうしたカサのような民宿が外国人に人気かというと、キューバでホテルに宿泊すると、だいたい一泊CUC80以上(約USD80)かかっちゃうからです。
カサの予算感は、クラスにもよりますが、だいたい一泊CUC20~35ぐらい。ホテルと比較すると、3分の1~4分の1ぐらいの値段で泊まれちゃう感じ。
しかも、現地の人が実際に生活している家の一室がカサになってる場合もあるので、キューバに住んでるかのような滞在ができちゃいます。
「夜は寝るだけだし、ホテルにお金かけるよりも、別のことに予算を使いたい!」という人や、「長期滞在したいので宿泊費を抑えたい」という人、そして「現地の人の生活を体験してみたい!」という人などにおすすめです。
なお、筆者がキューバに行ったのは何年か前。個人で1週間以上キューバ国内をまわりましたが、最初からホテルではなく、カサに泊まる予定でした。理由は、せっかく現地に行くなら、宿ではなく、現地でのアクティビティに予算を使いたいと思ったから。
結果的に、ホテルではなくても全く問題なし、カサで正解だったと思います。
それでは具体的にレビューしていきます!
トリニダーのカサ体験① Nelson Fernandez Rodriguez
筆者は、キューバの首都ハバナに滞在中に、「次はトリニダーに行ってみようかな」と思い立ちました。世界遺産の歴史ある町並み(参考:下記画像)を見てみたくなったからです。
まずは宿の予約だけしておこうと思い、ロンリープラネット(キューバ版)でバス乗り場に近いカサを探しました。
下記のカサが立地が便利そうだったので、ハバナから電話して「何月何日から何名で何泊したい」と伝え、「OK」をもらいました。
- Nelson Fernandez Rodriguez
- 住所:C/Piro Guinart #226 e/Maceo & Gustavo Izquierdo
当日行ったら「部屋は無い」
そして当日、ハバナからバスと車で乗り継いでトリニダーに到着。着くなりさっそく宿に向かいました。確かこちらのカサは、一階がカフェになっていたと記憶してます。
が、チェックインを申し出た所、「部屋は無い」と言われちゃったのです。笑
「えっ、昨日電話で予約してから来たんですけど…」とスペイン語で食い下がるものの、”No se puede”(無いものは無い)というきっぱりした回答。社会主義国だからでしょうか、「客商売という概念はここにはない」と感じるほどのそっけなさでした。笑
筆者はわりと色んな国に個人旅行しており、スペイン語圏であれば電話予約で行くこともよくありましたが、こんなトラブルは初めて。なので、単に言葉が通じてなかった、というわけではないと思います。
原因は恐らく、カサ側の「引き続きミス」によるものかと想像します。
たらいまわし・イン・キューバ
「仕方ない、まだ外は明るいし、今から宿探しするしかないな」と思い始めたら、宿の人が「ついてこい」と言います。バックパック持ってついて行くと、宿の人は近所の家に入っていきました。
どうやら、カサを運営してるご近所さんに空き状況を聞いてくれた模様。でも、そのカサも「今日はもうない」と断られてしまいます。
すると今度は、向かいのカサに連れていかれました。
その時の筆者は、自分がキューバまで来て「たらい回し」されてるという事実がちょっと面白くて、「たらいまわし・イン・キューバ…」とか考えながらついて行きました。
連れていってもらった向かいのカサには空きがあったので、その日は泊めてもらうことになりました!着いて早々、方向も分からない中での宿探しはちょっとキツイと思ってたので、一安心です。
総合的なレビュー:泊まってないから除外
ということで、こちらのカサは宿泊できなかったため、レビューは差し控えさせていただきます。
- レビュー:ロンプラで見て予約したが、宿泊できなかった
- 筆者のおすすめ度:☆☆☆☆☆(レビュー外)
トリニダーのカサ体験② Hostal La Reseda
このカサは、たらい回しの末にたまたまお世話になったものの、泊まってみたらとても快適でした!
- Hostal La Reseda
- 住所:C/Piro Guinart #215 e/Independencia y Antonio Maceo
良かった点:全体的に良かった
上の画像のようなテラスがあり、宿泊者は自由に過ごすことができます。
筆者はテラスから夕暮れのトリニダーの景色を楽しんでました。
上の画像は、カサのテラスから見た夕暮れの景色その2です。風景が素敵で、外の景色ばかりを撮っており、お部屋の画像がないですが、お部屋も広くて素敵でしたよ!
残念だった点:ほとんどない
とても快適だったので、残念だった点はほとんどありません。
ただ1点あげるとするならば、朝食の時でしょうか。泊まっていたお部屋が2階だったので、お部屋の近くの屋外にあるテーブルでいただいたのですが、全然しらない欧米人と相席でした。
筆者は朝はだいたいぼーっとしてるので、外国語で知らない人とおしゃべりするエネルギーが無く、お互いちょっと微妙な雰囲気でした。(まあよくあることなのですが)
総合的なレビュー:5/5
実際に泊まってみたレビューは、次の通り。
- 部屋:とても広くて快適、清潔だった
- 朝食:テラスに運んできてくれた、美味しかった
- 値段:ハッキリ覚えてないが、一人CUC25~30ぐらいだったと思う(相場)
- 筆者のおすすめ度:★★★★★
快適で清潔なので、日本人にもおすすめです。
次の日の朝、「もう一泊したいのですが」と聞いてみたところ、”No es posible”(無理)とのこと。。残念です(´・ω・`)
ということで、今度はまた別の向いのカサに連れて行ってくれました。(ここらの人は、ご近所同士でお客さんを紹介し合っているようだ)
トリニダーのカサ体験③ Hostal La Navarra
ということで、お向かいの宿に空きがあったので、次の日はここに泊めてもらいました。
- Hostal La Navarra
- 住所:C/Piro Guinart #210 e/Antonio Maceo y Gustavo Izquierdo
良かった点:居心地が良い
このカサの良かった点は、緑が多くて小鳥もいたりする雰囲気。そして一階のリビングルームにロッキング・チェア(ゆらゆらする椅子)があって、宿泊者が自由に使用できるのも快適でした。
部屋の前にも椅子があったので、本を読んだりするのには居心地がよく、居心地は良い。
上の画像は、居間から外の通りを見た様子です。こんな感じの景色を見ながら、ロッキング・チェアに揺られて本を読んだりして過ごしました。
途中で夕立のように雨がザーッと降ることがありましたが、その様子も窓から眺めたり、椅子の上でお昼寝したりしてました。
残念だった点:水回り
ただ、残念だった点もいくつか。
もしかしたら時間帯によるのかもしれませんが、「部屋で水が出ない」ことがあったのです。しばらく時間をあけて再度トライしたら水が出て、シャワーは結局使えたので、「結果オーライ」とも言えますが。
また、水回りに関連してもう1件。夜中の3時ごろ、スヤスヤ寝ていたら、カサのおじさんが突然、筆者の部屋のドアを「ドンドン!!」と叩いて何か叫んでいるのです。
何事かと思ってドアを開けると、何か怒鳴りながら勝手に部屋に入ってきて、バスルームに入って何かやっています。どうやら、筆者の部屋のトイレのタンクが、知らぬ間に水漏れ(?)してしまっていたようで、他の部屋でも水が使えないことが起きていたようです。
筆者としても故意ではなかったのと、そんなに簡単に水漏れしやすい構造になっていたとは知らなかったので、その点については申し訳ないです。どうやらバスルームを使ってるうちに、知らない間にタンク内の栓が少しずれてしまい、そこから水漏れが続いていたようでした。
普通にシャワーとお手洗いを使っていただけなのですが、キューバのバスルーム事情がそれだけ深刻なのかもしれません。(東南アジアとかに行くと、ずっと水漏れしてる部屋もよくあるので、いつものことだと思ってしまった。)
が、真夜中にたたき起こされ、寝ぼけてポカンとしてる間に、宿の人にスペイン語で一方的に怒鳴られ、状況を理解するのがやっと。気分があまり良くなかったのは確かです。
総合的なレビュー:2/5
ということで、総合的にレビューすると以下の通りです。
- 部屋:広かったが、時間帯によっては水が出なかった、バスルームが繊細すぎる
- 朝食:一階のパティオ風のテーブルに運んできてくれた、美味しかった
- 値段:ハッキリ覚えてないが、一人CUC25~30ぐらいだったと思う(相場)
- 筆者のおすすめ度:★★☆☆☆
緑が多くて、ロッキング・チェアが好きでしたが、水回りのトラブルで星2つにさせていただきました。。
こうした水回りのトラブルを避けるためには、以下を気を付ければ大丈夫かと思います。
- 部屋で少しでも流水音がすることに気づいたら、すぐにバスルームをチェックする
- 外国のバスルームでよく分からない場合は、宿の人に相談して見てもらう
上記のポイントは、自分でも今後気を付けたいと思いました!
トリニダーのカサ体験④ Hostal Magaly
さすがに夜中に怒鳴られたカサには、これ以上いたくなかったので、翌朝は別のカサを探しに行きました。通りを1-2本歩いた先に、素敵な宿を見つけたので移ることに。
やはり、宿泊先は自分の足で探すのが一番ですよね!
- Hostal Magaly
- 住所:Calle Frank Pais # 453 E/ Simon Bolivar y Fidel Claro
良かった点:全ての点が完璧
このカサは、施設の充実度、清潔さ、カサの人の親切さ、どれを取っても完璧でした。
筆者が次にまたトリニダーに行くことがあったら、間違いなくここに泊まると思います。
上の画像は、カサのテラスから見た景色その2。
改めて見ても、トリニダーは緑が多くて、山もあって、パステルカラーの家々が並ぶ、とてものどかな風景が広がってますよね。
朝食も豪華
朝ごはんも超豪華で、食べきれないほどの量。
泊まったお部屋が2階だったのですが、部屋の隣のスペースに小さなテーブルとイスがあり、カサの人がそこに朝食を運んできてくれました。そのおかげで他の宿泊客と相席になることもなく、ゆっくり朝ごはんを楽しむことができます。
上の画像は、朝食のデザートに出てきたマンゴー。「まさか、マンゴーが丸ごと出てきた!!」と思ってびっくりして撮影しました。笑
マンゴーなんて、南国らしいデザートですよね。プリプリで美味しかったですよ!
上の画像は、泊まっていたお部屋から外を見た景色。やはり馬が運行しています。
お部屋の中もTVがあったり、バスルームにドライヤーがあったり、最高の設備。こんなカサがこんな値段で良いの!?みたいな気分でした。
総合的なレビュー:パーフェクト
以下、簡単なレビューです。
- 部屋:広くて清潔、リビングルームやテラスも素敵、パーフェクト
- 朝食:今までの中で最も豪華で、美味しかった
- 値段:ハッキリ覚えてないが、一人CUC25~30ぐらいだったと思う(相場)
- 筆者のおすすめ度:★★★★★
細部にまで行き届いた、素敵なカサでしたので、日本の皆さんにもお勧めします!トリニダーでも最高レベルの、クオリティの高いカサだと思います。ロケーションも良いので、滞在には便利。
トリニダーに行かれたら、ぜひ泊まってみてください。
とても快適な滞在だったので、帰る時も名残惜しかったです。チェックアウトの時にお世話になったカサの女主人(おばちゃん)にお礼を言うと、“Mucha Suerte!!”(幸運を!)とチークキスして見送ってくれました。
まとめ
以上、キューバのトリニダーに旅行した時の情報と体験をもとに、「トリニダーのカサ(宿)のレビュー3軒と、現地のトラブル体験談」を書かせていただきました。
予約が入っていなかったり、たらい回しにされたりなど、色々珍しい体験がありましたが、結果的に自分の足で探し、自分の目で見つけたカサでは、とても素敵な滞在をすることができました。
皆さまもぜひ、カサを色々と見てまわって、お気に入りの宿を探してください。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました!皆さまの旅の参考になれば、嬉しいです。
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